いぼ処置

この記事は 診療報酬点数 Advent Calendar 2018 8日目の記事です。

いぼ焼却法

3ヶ所以下 210点
4ヶ所以上 260点

いぼ等冷凍凝固法

3ヶ所以下 210点
4ヶ所以上 270点

いぼを焼くあれです。液体窒素で焼くほうがよく聞きますが硝酸銀で焼く方法もあります。

子供がよくなる上に1回で終わらないので結構かわいそうな気持ちになります。がんばれ。えらいぞ。

 

明日は lein_mana で 軟属腫摘除 についてです。段々短くできてきた。

皮膚科軟膏処置

この記事は 診療報酬点数 Advent Calendar 2018 7日目の記事です。

皮膚科軟膏処置 55点

読んで字の如くですが、皮膚科なんかで診察してもらって薬を塗ってもらったときの点数です。これも会計では使った薬剤分が足されます。

塗った面積ごとに点数が変わるのですが100cm2未満の場合は基本診療料と見做されるのでお金はかかりません。聴診器を当てたりするのと同じ扱いってことです。55点というのは一番小さい100cm2以上500cm2未満の点数です。

軟膏塗る点数が静脈注射の点数より高いの納得がいかないです、いかないですよね。診療報酬決めてる人間は原価厨なんだと思います。

 

明日は lein_mana で いぼ処置 についてです。とんとんいきます。

ネブライザー

この記事は 診療報酬点数 Advent Calendar 2018 6日目の記事です。

ネブライザー 12点

カタカナで書くとぴんと来なさそうですが吸入のことです。誰しも子供の頃に風邪をひいて咳がなかなか治まらないときとかに一度はしたことがあるんじゃないでしょうか。

こちらも注射料と同じく使った薬剤の点数が足されます。

そうです、わりと大袈裟な装置なのに全然お値段かかりません。そのうえ注射よりも看護師さんがしなければいけない準備も遥かにマシです。

咳はなかなか抜けないとそのまま咳喘息に移行したり、治ったはずの小児喘息がぶり返したりするのでつらければ素直にネブライザーしてもらいましょう。

ちなみに日本臨床内科医会によると咳の1回あたりの消費カロリーは約2kcalだそうで、確かに食事ができなくなった高齢者の咳が止まらないとみるみる弱っていくのでこの数字はそれなりに納得できます。

また咳の原因は実はいろいろあり、咳止めを処方しても改善しない場合まっ先に疑われるのは逆流性食道炎です。お医者さんも原因を特定できるよう順番にアプローチしてるので、薬を処方してもらったけど全然治まらないからと言ってすぐに藪医者だと思うのはやめてあげましょう。治らないと言ってもう一度かかったときに前と同じ薬を出されたらちょっと考えてもいい気がします。

 

明日は lein_mana で皮膚科軟膏処置 についてです。皮膚科編はじまります。

注射料

この記事は 診療報酬点数 Advent Calendar 2018 5日目の記事です。

 

静脈内注射 32点
点滴注射 97点

注射料の中でも多くの人が目にするであろうものを書くことにします。他にも整形外科なんかでよく行う関節腔内注射などなどたくさんあります。

静脈内注射は1回あたりの点数、点滴注射は1日あたりの点数です。ここで書いている点滴注射の点数は500ml以上の点滴を行った場合の点数ですが、大人に補液するのであれば最低でも500mlはどこも入れるんじゃないのかなと思います。

特筆すべきは点数の低さです。3年間の看護学校または4年生大学の看護学部を出て国家資格を取得した人の手技に対する点数なのかと毎度本気で思います。無保険でも1000円いかないのはなんとも言えない気持ちになります。

実際のお会計ではこの手技料に使った薬剤分の点数が足されていると思います。

たまに点滴をすれば絶対よくなると思い込んで来る人がいますが、腕の静脈から入れることのできるものなんてせいぜい薬剤か水分くらいです。吐き気が止まらない人に吐き気止めとか、抜歯後に感染をおこしてしまった人に抗生剤とかを点滴する場合は効果が十分に得られると思いますが老衰で食べられなくて元気がない人にする点滴は脱水防止の水くらいです。高カロリーのものは口からしか入らないので諦めて胃瘻を増設するかできればそのまま天寿を全うさせてあげてください。予定があって早く治したいからって来ても風邪を治す点滴も存在しません。まあ病は気からとは言いますけどね。

 

明日は lein_mana で ネブライザー についてです。しばらくはいろいろな処置を簡単に紹介していきます。

特定疾患処方管理加算

この記事は 診療報酬点数 Advent Calendar 2018 4日目の記事です。

特定疾患処方管理加算1 18点
特定疾患処方管理加算2 66点

もう既に何を言ってるのかよくわからないと思うのですが、名は体を表すを真逆で行ってるこの管理料の命名本当に嫌いです。

これは処方箋料に対しての加算なので昨日の記事の続きと思ってもらっても大丈夫です。

特定疾患処方管理加算1は2日目の記事で紹介した特定疾患を持っている患者に対して処方箋を書いた場合に取れるもので、これは処方の内容が特定疾患に対する薬ではなくても取れます。高血圧の人が風邪で来て風邪薬を処方されたときなんかについてるんじゃないかなと思います。また風邪薬のなかにアドエアとか喘息にしか適応を持っていない薬が入っている場合も算定されていることが多そうです。月2回までです。

特定疾患処方管理加算2は2日目に書いた特定疾患に対する処方が28日分以上出ている場合に取れるものです。高血圧や糖尿病で月1回の受診をしている人なんかにはついているんじゃないでしょうか。こちらは月1回までです。まあそりゃそうです。

このふたつの加算の厄介なところは同月内で併用して算定することができないところです。どういうことかと言うと、11月19日に56日分の高血圧の処方をした人が12月7日に風邪で来て特定疾患処方管理加算1を算定したときに、1月7日まで薬はあるけど年明けは忙しくて来れそうにないから早めに来ました~なんて言って12月28日に高血圧の薬を追加でもらいに来たりすることがあるのです。こうなると12月7日に取った特定疾患処方管理加算1を返金して特定疾患処方管理加算2を28日に算定する、という処理が発生して大変にややこしいのです。今月はこの人もう1回来るかな…を予測して算定したりします。

ちなみに特定疾患処方管理加算1は特処、特定疾患処方管理加算2は長期なんて呼ばれていることが多いです。名前から機能のわからないものを作らないでほしいですね。

 

明日は lein_mana で 注射料 についてです。おはようございます。

処方箋料

この記事は 診療報酬点数 Advent Calendar 2018 3日目の記事です。

処方箋料 68点
薬の種類が7種類以上の場合 40点

お医者さんに処方箋を書いてもらったときに算定するものです。院外処方を前提に書いています。

処方箋料にはもうひとつ向精神薬まわりの例外があるのですが、3種類以上の抗不安薬睡眠薬抗うつ薬抗精神病薬または4種類以上の抗不安薬および睡眠薬の処方を行った場合…なんていうイレギュラーで、これは28点と大幅に点数が下がるので精神科の医師と処方交渉をするラインはここらへんになると思います。

ちなみに処方箋の枚数には関係しません、処方箋を書くという行為に対して算定されます。内科と整形外科を同じ病院内で受診してそれぞれに処方箋を書いてもらった場合は2回算定されます。

お会計のときに思い出してやっぱりあの薬が欲しかったんだけど…という場合も追加で算定はしません。一度病院を出てから思い出してもう一度受診して処方箋を新たに切られた場合は算定されると思いますが、薬局に出す前なら追記で対応してくれるところがほとんどではないでしょうか。出した薬局さえわかるなら追加は取らずに電話連絡で対応してくれるところも多いと思います。

また処方箋を紛失した場合の再交付は自費となります。これを説明するのも処理するのも非常に手間がかかるのでもらったらすぐに薬局へ出しに行きましょう。なくしたらゴネずにお金を払いましょう。

 

明日は lein_mana で 特定疾患処方管理加算 についてです。おやすみなさい。

特定疾患療養管理料

この記事は 診療報酬点数 Advent Calendar 2018 2日目の記事です。

特定疾患療養管理料 225点

厚生労働大臣が定める疾患について治療したときにかかる点数です。月に2回まで算定できます。

対象となる疾患は結構いろいろあるのですが、一般の人が目にするものだと糖尿病、高血圧、喘息、胃潰瘍、胃炎くらいなんじゃないかなと思います。

対象の疾患に対する管理を行ったときに算定するものであり、初診より1ヶ月間は算定できません。たった1回や2回くらいの診察では継続して管理しているとは言えない気がするしこれは納得です。点数も初診並みに高いですしね。

昨日に引き続き嫌な予感がしますがこちらも算定する人間の主観がばしばしに入ります。

いつも高血圧で受診している人がある日風邪をひいて受診した場合、この管理料は算定しないというのが一般的な解釈ですが、算定しちゃう人も存在すると思います。

ただ一概にそういう事務が悪いとも言えず、いつもの調子で医師と話して血圧についての相談なんかをついでにされてしまいカルテにその記載があると流石に算定するしかないのかなとも思うので、心当たりのある人は余計なことは言わないでおいた方が得策かもしれません。

また、自分は対象となる疾患を持っていないのになぜか算定されている、という人もたまにいるかもしれないのですが、それはおそらく処方されている薬が適応を取っている病名が対象疾患しかないのだと思います。

悲しいことに医師が症状に対して効果を期待する薬が適切な病名で適応を取っているケースは少なく、向精神薬なんかはとりあえず統合失調症で適応取っておけばいいや感すらあります。

この管理料は高いとはいえ適応外処方を受けて10割負担の自費になるよりは安いと思うので、適応病名を増やさない製薬会社に歯ぎしりするくらいで留めておきましょう。

 

明日は lein_mana で 処方箋料 についてです。おやすみなさい。